73年生まれのmitsukiによるソロ・プロジェクト。制作スタイルのポイントを〈シンプル〉という点に置く彼は、数多くの音源モジュールでちょっとずつパートさせるよりも限定されたツールを使いまわす方が好みだという。事実デビュー・シングルとなる「quad」もほぼサンプルとマックのみで作られている。そういった制作スタイルを保ちながら、自分の思い通りの作品を仕上げる為にまず何がやりたいのか、心に広がる風景はどんなものかというイメージを明確にさせてから作業を進めていくという。ハウスやガラージュ、ミニマルなどの影響を受けている彼は、最近衝撃の大きかった曲として過去の録音物ながらテリー・ライリーの「Untitled Organ」という曲を挙げている。この曲がダンス・ミュージックという要素から距離を置きたかった彼にとっての大きな指軸になり、〈ミニマル〉という事の意味もよく理解できたという。ブレイクビーツ色の強いリヴァースというレーベル内で4つ打ちやダブ、ミニマルや音響の要素を持つ彼の音楽性が際だっていることは言うまでもないが、何よりも新しい世界を提示するそのサウンド・カラーに早くも多くのクリエイターやDJの熱い視線が注がれている。